2006年10月21日

●価値を理解してもらうのは難しい。

「岸和田」ルーツに危機 岸和田古城跡、建設会社に売却(朝日新聞・関西版)
大阪府岸和田市で、地名のルーツとされる「岸和田古城跡」の土塁や堀跡など、中世の城館跡が見つかった。市教委は「岸和田伝承の解明に迫る遺跡は初めて。重要性は高い」とみるが、土地所有者が継続調査に同意せず土地を売却。市も財政難などを理由に買収に消極的だ。野口聖(きよし)市長には複数の文化財保護団体から保存要望書が届くなど、遺跡の存続を求める声が高まっている。

こうやって貴重な城跡がなくなっていくのか。まあ、岸和田城といえば、あの模擬天守の方が目立つから土地所有者にすれば、「岸和田古城跡って言われても、何もないし、宅地化したほうが儲かる」というところなのだろう。

中世城郭史に詳しい千田嘉博・奈良大助教授(考古学)は「石垣の代わりに土斜面をカットする『切り岸』や堀跡の残りが良い。中世の平城は平地の一等地にあるため多くが宅地開発されており、とても希少」と高く評価する。
と、記事中にあるように、貴重な遺構がせっかく出てきたというのにもったいない。この価値を理解してもらうのも、なかなか難しい。
Posted by 向かうところ手品師 at 2006年10月21日 23:36
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