2004年09月09日

きっかけは、、、?

「県立図書館、1館減っても利用者数増」(朝日新聞)
埼玉県立図書館は、川越図書館を廃止して、3館体制に縮小されたのだが、貸出冊数と利用者が逆に増加したそうだ。県教委は「図書館ごとに蔵書を分野別にしたこと」を理由に挙げているそうだ。

そうはいっても、別に県立図書館を再編したことを積極的に広報していたわけでは無い気がする。(そういった案内をあまり目にしていない)だいたい、浦和と久喜と熊谷で蔵書の分野が違うのは、結構使い勝手が悪い気がする。いくら、回送サービスがあったとしても、一番近の県立図書館に探したい分野の本がほとんど無いのは不便。まだどちらかというと、記事にある再編後の図書購入基準が専門書主体になったという方が、大きな改善だと思う。ただし、蔵書における専門書の充実は、そう簡単に一般に浸透するものではない。ということで、いまいち増加の理由が腑に落ちない。

そこで、いろいろ県立図書館のサイトを見ながら考えてみた。

・今年の4月1日から熊谷と久喜の県立図書館では郷土資料の個人貸出が始まったそうだ。(浦和は個人貸出は行わない。)
・去年の4月1日からインターネット蔵書検索が、11月1日からインターネットによる資料予約が可能になった。(朝日の記事は若干違っている)

この2点が大きな改善点だろう。

前に浦和の県立図書館を利用したときのこと思い出すと、蔵書を探すのにカード目録に、コンピューター目録が2種類と3つの蔵書目録があり、この3種類の目録がまったく連携しておらず、受入・出版の時期で調べる目録が違うという、極めて使い勝手の悪い状況だった。それがデータの一元化により、インターネットでの検索・予約まで可能になれば、非常に便利である。先にあげた専門書の充実も、蔵書検索をすれば分かるので、インターネット検索は、一般に知らしめる重要なアイテムである。ついでに、予約・階層ができれば、一番近い図書館に受け取りに行けばいいので、効率がいい。

もちろん、月別の利用データの推移を見ないことには、なんとも言えない(今年4月から激増などということもあるかもしれない)が、今回の記事の元になった昨年11月から今年6月という統計の期間をからみても、インターネットサービスの充実の方が、理由としては大きいのではないだろうか。

やはり、図書館利用の促進の鍵を握るのはインターネットを使ったサービスの充実なのだろう。

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