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2005年09月06日

山中湖情報創造館

山中湖情報創造館を見学する。

指定管理者によって運営される図書館の先駆け。

情報創造館建設にあたって、費用の大半が北富士演習場が近くにあることから、自衛隊から出された。これが初耳で、ビックリ。でもって、いろいろなしがらみもあって、図書館ではなく情報創造館っという名前に自衛隊の要望によって名づけられたそうだ。個人的にはいい名前だなと。自衛隊も結構、ネーミングセンスあったのね。ちなみに、「図書館法に基づく機能を有する施設」という位置づけだとか。

配架には、なかなか面白いアイデアがあった、全集コーナーを設置しているのだが、全集の1巻のみは十進分類に従った一般書架に配架しており、それぞれに「1巻は書架にあります」「2巻以降は全集コーナーにあります」という台本板のようなものを置いて案内している。全集の配架について言えば、全集コーナーを用意しての配架、一般書架に配架、それぞれメリット、デメリットがあるわけで、折衷案としてはいいだろう。ただ、1フロアーのあまり大きくない図書館だからこそ出来る配架方法ではある。都内の複数のフロアーを持つ大きい図書館だと、全集が分かれて配架してあるのは利用者にとっては、探すのが面倒になってしまう。

24時間受け取りシステムも用意されているが、利用件数は少ないそうだ。まあ、都内と違って、21時まで開館していれば、仕事を終えた後に立ち寄るには十分である。

話を聞く限り、山中湖村の住民よりも山中湖にある別荘や寮に訪れた人の利用が多いようである。確かに、館内では無線LANによるインターネット接続が可能というから、村外者がパソコンを持ち込んで、インターネットをつなぐという利用が見込まれる。寮は別にして、別荘にわざわざブロードバンド回線を引き込む人はそうそういないだろうから、無料で接続できる施設というのは便利である。

村外者へのサービスが充実しているのは、別荘や寮が支払う固定資産税が、山中湖村の財源として大きなウェイトを占めているからである。実は、山中湖村は地方交付税の交付を受けずに、自主財源でまかなっているそうだ。

蔵書構成は、「調べものをするため」の図書館ということで、000から800番台が多く、一般的な図書館のような900番台を多くした読み物中心とは一線を画している。これも大きな特徴。ただ、やはり900番台もこれから充実させていかなくてはならないと考えているそうだ。

PFIと違って指定管理者の契約期間は3年と短いのが気になったのだが、運営側としては、程よい期間ではないかとのこと。山中湖情報創造館がそうなるというわけではないが、指定管理者になったのはいいが立ち行かなくなる場合もあるので、長期契約にして途中放棄になるよりはいいだろうと。

先進的な試みあるし、指定管理者の先駆者として、リードしていく存在になるのは間違いないでしょう。ただ、賛否両論は出るでしょう。やはり、従来の図書館とは大きく異なる部分も多いので。もっとも、このこと自体は、指定管理者制度だからというよりも、運営スタッフの考え方によるものが大きいだろう。もちろん、指定管理者制度によって運営スタッフが決められ、その運営スタッフの裁量による部分が大きくなったのは間違いない。

地元利用者が少ないのは気になるところ。読み物が少ないという蔵書構成に原因があるのか、昨年4月にオープンしたということで、まだ図書館を利用するという週刊が根付いていないせいなのかは定かではない。

個人的には副館長の丸山さんがシステムをファイルメーカーで構築しているというのに、親近感を覚えた。最初の会社でファイルメーカーでの顧客管理をしていた業務経験から、ファイルメーカーでのDB構築に慣れ親しんできているもんで。おかげで、現在も発注管理や各種統計は、個人的にファイルメーカーで行っている。

投稿者 tawagoto : 2005年09月06日 23:17

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